近年、競走馬を取り巻く環境の変化により、数多のグループやオーナーが競馬業界からの撤退を余儀なくされています。 日本国内のサラブレッド生産頭数は、7000頭台を割り込んでいた2016年までと比べると増加傾向にあるものの、1万頭を超えていたピーク時の1992年にはまだ遠く及びません。
そもそも、サラブレッドによる競馬は17世紀から18世紀にかけてイギリスで確立され、欧州貴族の趣味や娯楽として発展してきましたが、古くは紀元前のギリシャやローマでも馬や馬車の速さを競わせていたそうです。
この遥か昔から受け継がれてきた競馬が、今後も永続的に人々の娯楽や興行として繁栄し続けてほしいと、競馬を愛する一人として心から願っています。当然のことながら競走馬は経済動物です。馬への愛情も不可欠ですが、馬代が夢代で終わらないように、楽しみが苦しみに変わらないように最善を尽くし、皆様と共に次の世代に誇れる競馬を目指してまいりたいと存じます。